マッチが(残ってい)ないジャズ喫茶/ジャズクラブ(2)

最近は喫煙人口の減少を反映してかマッチを置いていない店も多い。

赤坂

Bb
原宿にあったキーノートはNHKで時々やるジャズ番組の収録にも使われていた店で、Tommy FlanaganやWalter Bishop Jr.のトリオの演奏が放送されている。 そのキーノートが赤坂に移転したのがこの店Bbだ。地下鉄千代田線の赤坂駅から歩く事20分も掛かってしまったぐらいなかなかわかり難い。廻りにはあまり店が無い場所に忽然と雰囲気の有る入口が出現。
どうだいこの雰囲気は。アメリカのジャズクラブの気分がする門構えだろう。

店内は300人は入ろうかという広い店内にフルバンドがセッティングできるほどのステージ。 後のレンガ壁にはもう何人かのミュージシャンのサインがある。
前のキーノートはテレビで見るとサインで埋め尽くされていると言う感じだったので、ここもそうなるだろう。

演奏はFront Page Orchestra
三木俊雄  leader tenor sax
池田 篤 alto sax
岡崎正典   tenor & soprano sax
岡崎好朗  trumpet
奥村 晶 trumpet
片岡雄三  trombone
山岡 潤 euphonium
福田重男  piano
俵山昌之  bass
高橋 徹 drums

リーダのテナーサックスはコルトレーン系のソロだと思ったが、アルトサックスのソロが面白い。 ソロラインは誰にも似ていない(私の知る限りなので当てには出来ないが)。敢えて言えばBobby WatsonかギターのPat Martinoか。 ピアノのソロラインも誰かをコピーしたト言う風でもないところが凄い。 ユーフォニアムのソロもユニークだ。 リズムもタイトで、これで曲がもう少し面白いと言う事無しだ。 なんて評論家風に生意気な事を言ってみた。 Webページもあり地図も掲載されていた。 これを先に見ていれば捜して20分も歩き回る事も無かったのだが。(赤坂5a出口3分とある。)

お茶の水

Naru
仕事の都合でお茶の水界隈をうろうろすることが良くあるが、昼時ならジャズを聴きながらランチを食べるのが良い。 ランチは2,3種類あり、コーヒーも付いてくる。 量を期待する向きにはちょっと物足らないかもしれないが、なかなか美味しい。 昼間は有線らしいジャズが流れていて、食後のコーヒーを飲んでいるとつい長居をしたくなる。
ライブのためのグランドピアノが置いてある。

暗めの店内だが各テーブルにスポットライトが当たっているから本を読むのにも差し支えない。 ここにはマッチもある。

町田

Nica's
町田に新しいJazz喫茶ができたとJazz徒然草の掲示板で発見。 これはイカンと直ぐに駆け付けた。八百屋のとなりのあまりきれいとは言えない階段口から3階に上るというところから、既に昔ながらのJazz喫茶の雰囲気が充満している。
階段の踊り場にこのポスターが貼ってある。



右の入口と共にこの青と木が基調の洒落た店なので、ジャズ喫茶初心者の方は階段口のそっけなさに怖気づかないように。



由緒正しいアナログレコード再生装置。 奥に見えるのは懐かしい今月の入荷LPの展示だが、今はアナログレコードの新譜は殆ど無いので、入手した珍しいLPが並んでいる。 プレイヤの左にあるのはNow PlayingのLP。
1杯ごとに豆を挽いて淹れてくれるコーヒーは旨い。 裏に地図が書かれたカード。


Jazz徒然草の紹介ページでは中の写真が多数あり、使われているオーディオ装置も紹介してある。Nica's自身のサイトではライブの案内もある。

町田

Noise
町田のNoiseはマッチも在り、マッチのページでも紹介済みだが昔はジャズの架かる喫茶店というイメージだったが、この間ハッキリとジャズをうたっていることに気が付いた。

町田のファッションビル、ジョルナのエスカレーターを上がりきった右に左上の看板がでている。 昔は無かったJazzの文字がくっきりと出ている。

黒と茶を基調とした店内が落ち着き、コーヒーを飲みながら本がゆっくり読める。 欠点は音量が低めなことと、なんせファッションビルなもので女子高校生などが大声でしゃべっていたりすることだ。

早稲田

Mozz

高田馬場から早稲田方面に800mというからかなりある。 蒸し暑い中を汗をかきかき歩いて行くと、通りから少しだけ奥まった三角地帯の角にMozzがあった。 この名前はずいぶん昔から聞いていたのだが
少し前までは夜だけの店になっていたのが、最近昼間の喫茶(13時から)も復活したとの事。 WebSiteもあるらしい。

残念ながらここも閉店。
洒落た外観が風格を感じさせる。 初めての店に入るときはお客さんがいるだろうか、コーヒーを注文しても大丈夫だろうか、などと少し緊張するものだ。 19時からはBartimeで入ったのが18時半でセーフ。 先客も2人居て先ずはホッとする。
カウンターから入り口を見たところ。 コーヒーは普通のブレンドと苦味が利いたものと2種類が基本。 豆を挽いて淹れてくれるコーヒー¥450は寝不足気味で蒸し暑い気候のボーっとした頭に良く効いておいしい。
カウンターの奥の窓からは道行く人が見えるが、ガラスを隔てたこちら側はジャズの世界でまるで映画を見ているようだ。 上にはアナログレコードがギッシリ。 MJQのPorgy & Beth、Oscar Peterson、Joe PassにPedersenのTrioでWave、Art FarmerのFrom Swedenと懐かしく渋いレコードが掛かる。

東京
小伝馬町
ジオローズ

日比谷線小伝馬町駅から地下に総武線が走っている大通りを日本橋方面に5分ほど歩き、コンビニの角を曲がったら直ぐと、、、おーあったあった、というのがジャズ喫茶探検の醍醐味。
左はビルの前に出ている看板で、探しているときは「モダン」とか「ジャズ」とか言う文字に過敏になっていて、ジャズダンスだのモダンダンスだのという看板にむっとすることも多いが、モダン+ジャズという正しい組合せにホッとする。右は3階の店の入り口にあるもの。ちょっとピンぼけになってしまった。


店はコンクリートの打ちっぱなしの壁に木のカウンター。 10席だけのこじんまりした店。
コーヒーは豆を挽くところから始めて淹れてくれるのでおいしい。 左の写真がオーディオシステムでカウンターの前には常連のお客さんが推薦するCDが飾ってある。
その中から一枚ピアノトリオが掛かっているが、名前も知らないメンバーだが、結構モダンなフレーズも聴かせる。
ジャズ喫茶で店主の選曲に任せていると時々知らないレコードが掛かるのでこれが楽しい。
仕事場がこの近くにあれば毎日でも昼のコーヒーを飲みに来るのだが。

→2010年頃閉店

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